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もったいないばあさんが くるよ

A子

ボランティア活動支援センター

タイトル もったいないばあさん かわをゆく
著者 真珠まりこ
くものなかへ あめになって  つちのなか ゆっくりゆっくり とおりぬけて また うまれるよ ぴちょん 川は やまにも もりにもひとのくらしにも  うみにもつながっている かわをたいせつに しないなんて もったいない

平日は仕事を終えると、全力ダッシュで保育園へ娘たちを迎えに行く。日も暮れ暗くなった駐車場に、園舎から子どもたちの笑い声が漏れ聞こえてくると、ほっとしたような、「さぁ、ここからが勝負!」という、母としてのスイッチがカチっと入る。
そこから急いで帰宅して、夕飯づくりに取り掛かり、ごはんを食べさせ、お風呂に入り、ようやく一休み…という頃には、もう「おやすみ」の時間になってしまうのである。そんなバタバタとした日常の中でも、子どもたちに絵本を読み聞かせている時間は、ゆっくりとコミュニケーションを図れる大切な時間だ。
コロナ禍でリモートワークが増えたことで、必然的に、家族の時間が増え、絵本を読む時間が増えたので、今回は皆さんにも絵本を紹介したい。

今回おすすめする「もったいないばあさん かわをゆく」では、川にゴミを捨てた少年に、「川を汚すなんてもったいない!」とばあさんが声をかけ、少年を山の上の川の始まりに連れていき、そこから海となっていく「水の循環」を少年に見せ、軽い気持ちで捨てたその一つのゴミが、そこから続いていく環境や生態系にどんな影響を及ぼすのか、一緒に考えていく内容になっている。

夏の終わり、砂浜で子どもたちと遊んでいた時、「これは捨てちゃだめだよね~。おさかなさんがかわいそう!あ~わからないなんて、もったいない!」と娘がゴミを持ってきた。小さなもったいないばあさん!?誕生の瞬間であった。環境問題も、身近な実践を交えながら、わかりやすく、子どもたちへ伝えていきたいし、学生の皆さんとも、SDGsやボランティア活動を通して、一緒に考えていきたいと思う。
さあ、今夜も子どもたちが選んだ3冊の絵本を片手に、布団へ入ろう。

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