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心身ともに健康で、自然に生きる

miruku

2018年 日本文化学科入学

タイトル 西の魔女が死んだ
著者 梨木香歩
主人公のまいという女の子が、自然と共に暮らすおばあちゃんと過ごした日々を回想していく形で物語は進んでいく。自らを「魔女」と言うおばあちゃんと一緒に「魔女修行」をしていくことでまいは心身ともに健康になっていき、自然に強く生きる力を身につけていく。 ちなみにこの本の中での魔法とは、ちょっと不思議なことが起こったり分かったりするような意味である。また「人の死」についても考えさせられる本だ。

この本を初めて読んだ時は、私がまだ中学生の頃だった。
まいと同じように私は喘息で、時々発作が起きて治った後でも
学校に行きづらくて悩んでいた頃であった。
そんな時に母から読んでみてと渡されたのがこの本である。

この頃の私は親に反発していた頃だったので
本を読んでも、自然に感謝して生きることや
自分が普段気にせず食べているお菓子がどれほど身体に良くない
成分が入っているのか、深く考えもしなかった。

今コロナで家にいる時間が増え、改めて読み返すと
当時の自分は生きているだけで精一杯だったのだなと感じる。

ただ今喘息が完治し、健康に生きていられるのは
母が私のため、喘息が治るように勉強して
食事に気をつかってくれたおかげである。

この本を読んだことで改めて母に深く感謝し、
母と過ごす時間が増えたからこそ
自分ができることは何かを考えることが出来た。

今は私もまいがおばあちゃんの家事の手伝いをするように
いつも頑張っている母の手伝いをして、
過ごしている。

母と一緒に買い物に行くと
値段で物の価値を判断しないなと思う。
ただ私の母に限った話ではなく
コロナ禍になり、環境問題に関心を寄せる人や
SDGsの特集番組が組まれるほど
本当に価値のある物は何かを判断し
選択しなければいけないと考える人が多くなっていると感じる。

コロナ禍だからこそ
私はこの本をぜひおすすめしたい。

この本を読んで
心身ともに健康で、自然に生きるとは何か
どれほど不自然な物が存在しているのか
気付くきっかけになれば幸いである。

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